OE Japan History

オープンエデュケーション・ジャパン(略称 OE ジャパン)は日本オープンコースウェアコンソーシアム(JOCW)を発展的に解消し、発足した団体です。

オープンエデュケーション・ジャパン設立の経緯

日本オープンコースウェアコンソーシアム(JOCW)は、2005 年に発足した本コンソーシアムの前身である「日本オープンコースウェア連絡会」発足以来、日本国内におけるオープンコースウェアの普及、さらには OER やオープンエデュケーション活動全般の普及に取り組んでまいりました。加えて、国際的なオープンエデュケーション普及団体である  Open Education Global (旧 Open Education Consortium)に加盟し、世界的なオープンエデュケーションの活動に参画しつつ、国内に向けた情報提供を行ってまいりました。

その後、昨今のオープン教育資源(OER)に対する関心の高まりや、大規模公開オンライン講座(MOOC)の普及を受け、国内外における OCW の役割は、オープンエデュケーションを代表するというより、その取り組みの一つして語られることが増えてまいりました。このため、JOCW においても OCW に限らないオープンエデュケーション活動全般の普及を視野に入れるべく、2013 年度総会にて定款を改訂し、活動内容を拡大してきました。

このような状況を受け、また本コンソーシアムがこれから担うべき役割の再定義に向けて、2020 年 2 月に日本オープンコースウェアコンソーシアム(JOCW)は「オープンエデュケーション・ジャパン(略称  OE ジャパン)」と変更することが決まりました。

JOCW 設立の経緯


  • 2004 年に MIT から日本の主要大学に OCW 活動が紹介され、日本での実践が推奨されたことを受け、複数の大学で OCW に準拠した講義公開の準備を進めました。
  • 創設メンバー大学での公開準備が整った 2005 年 5 月 13 日に合同記者会見を行い、日本での OCW 活動の開始を正式にアナウンスし、本コンソーシアムの前身である「日本オープンコースウェア連絡会」も同時に発足しました。
  • OCW 活動を日本で最初に開始した設立時のメンバーは大阪大学京都大学慶應義塾大学東京工業大学東京大学早稲田大学(50 音順)の 6 大学でした。
  • 2005 年 12 月に九州大学名古屋大学北海道大学が OCW 活動の開始を決定し、連絡会に参加しました。同時にメディア教育開発センターも協力メンバーとして連絡会に参加しました。

JOCW 設立後の経過


  • 2006 年 4 月 20 日に「日本オープンコースウェア・コンソーシアム」(略称:JOCW)が設立されました。
  • 本会は「高等教育機関において正規に提供された講義および関連情報のインターネット無償公開」であるオープンコースウェアの活動に関し、会員間での情報交換を行ない、この活動を援助し普及することを目的として設立されました。
  • 本会は日本国内の OCW 活動を実践する組織・団体、およびその活動を支援する組織・団体間での交流を図るほか、国際コンソーシアムにもアフィリエイトメンバーとして加盟し、海外の OCW 関連機関との交流にも務めていきます。
  • 2006 年 9 月、関西大学、筑波大学、同志社大学が JOCW の新たな会員になりました。
  • 2006 年 10 月、京都精華大学、立命館大学、立命館アジア太平洋大学が正会員として、財団法人高度映像情報センター(AVCC)、NPO 法人サイバーキャンパスコンソーシアム TIES(CCC-TIES)が賛助会員として JOCW に加盟しました。
  • 2007 年 4 月、NPO 法人日本イーラーニングコンソーシアムが賛助会員として加盟しました。
  • 2007 年 8 月、女子栄養大学が正会員として、NPO 法人クリエイティブ・コモンズ・ジャパンが賛助会員として加盟しました。
  • 2007 年 11 月、明治大学が正会員として加盟しました。
  • 2008 年 1 月、会則を変更し、准会員を設け、非営利団体は准会員とし、賛助会員として企業に加盟を呼びかけていくこととしました。また、2008 年度より会費制に移行することを決定しました。
  • 2008 年 1 月、朝日新聞社 ディジタルメディア本部、NTT レゾナント㈱、東京電機大学出版局が賛助会員として加盟しました。
  • 2008 年 3 月、国連大学が正会員として、またメディアサイト㈱、㈱シーディーネットワークス・ジャパン、㈱メディア・リンク、㈱デジタル・ナレッジが賛助会員として加盟しました。
  • 2008 年 5 月、株式会社内田洋行が賛助会員として加盟しました。
  • 2008 年 6 月、国際基督教大学が正会員として加盟しました。
  • 2008 年 7 月、徳島大学 u ラーニングセンターが賛助会員として加盟しました。
  • 2009 年 3 月、千葉大学が正会員として加盟しました。
  • 2009 年 5 月、株式会社映像システム,ソフトバンク BB 株式会社が賛助会員として加盟しました。
  • 2009 年 8 月、放送大学から申請された正会員としての加盟申請(実態はメディア教育開発センターの准会員からの種別変更),日本イーラーニングコンソーシアムの会員種別変更(准会員 → 賛助会員), セレゴジャパン株式会社の賛助会員加盟が承認されました。
  • 2010 年 1 月、法政大学、関西学院大学が正会員として加盟しました。
  • 2010 年 7 月、上智大学が正会員として加盟しました。
  • 2010 年 8 月、株式会社 CMS コミュニケーションズが賛助会員として加盟しました。
  • 2010 年 9 月、株式会社アーネットが賛助会員として加盟しました。
  • 2011 年 7 月、ウチダスペクトラム株式会社が賛助会員として加盟しました。
  • 2011 年 8 月、熊本大学が正会員として加盟しました。
  • 2012 年 11 月、株式会社ネットラーニングが賛助会員として加盟しました。
  • 2015 年 12 月、SCSK 株式会社が賛助会員として加盟しました。
  • 2016 年 4 月、特定非営利活動法人 Asuka Academy が賛助会員として加盟しました。
  • 2022 年 2 月、一般社団法人日本オンライン教育産業協会(JOTEA)が賛助会員として加盟しました。

JOCW の歴史

時 期 内 容 備 考
1999 年秋 MIT にて e-Learning 検討委員会が発足(学部代表による集中検討)
2000 年秋 検討委員会より「オープンコースウェア」のコンセプトがチャールズ・ベスト前 MIT 学長に答申される。
2001 年 4 月 MIT はニューヨークタイムズに OCW を発表
2001 年 6 月 MIT、ウィリアムフローラヒューレット財団、アンドリュー W メロン財団から資金獲得
2002 年 9 月 MIT オープンコースウェアパイロットサイト公開 50 コース、23 分野
2003 年 9 月 MIT オープンコースウェア正式発足 500 コース、5 学部、33 分野
2004 年 4 月 MIT200 コース追加公開 MIT 合計 701 コース
2004 年 8 月 日本で MIT OCW ワークショップ開催(於:東工大、4 大学参加)
2004 年 9 月 MIT200 コース追加公開 MIT 合計 900 コース、ほぼ半分の公開完了
2004 年 11 月 第 2 回 MIT OCW ワークショップ開催(於:慶應大、10 大学参加)
2005 年 5 月 日本での OCW 開始(大阪大学、京都大学、慶應義塾大学、東京工業大学、東京大学、早稲田大学)
日本オープンコースウェア連絡会発足
JOCW 公開コース合計:153 コース、JOCW 参加機関数:6
2005 年 6 月 MIT200 コース追加公開 MIT 合計 1100 コース
2005 年 9 月 ユタ州立大学にて OCW 国際コンソーシアム準備会合開催
2005 年 12 月 MIT150 コース追加公開 MIT 合計 1250 コース
2005 年 12 月 九州大学、名古屋大学、北海道大学が JOCW に参加
メディア教育開発センターも協力団体として参加
名古屋大学 OCW サイト公開
JOCW 参加機関数:10
2006 年 4 月 京都大学にてオープンコースウェア国際会議開催
日本オープンコースウェアコンソーシアム発足
JOCW 公開コース合計:356 コース
2006 年 4 月 京都大学にて OCW 国際コンソーシアム準備会合開催
OCW 国際コンソーシアム発足
2006 年 5 月 MIT150 コース追加公開 MIT 合計 1400 コース
2006 年 9 月 関西大学、筑波大学、同志社大学が正会員として JOCW に加盟 JOCW 参加機関数:13
2006 年 9 月 ユタ州立大学にて OCW 国際コンソーシアム会合開催
2006 年 10 月 京都精華大学、立命館大学、立命館アジア太平洋大学が正会員として JOCW に加盟
また、AVCC,CCC-TIES が賛助会員として JOCW に加盟
JOCW 加盟機関数:18
2006 年 10 月 JOCW 平成 18 年度総会開催(於:慶應義塾大学) 19 機関から 40 名が参加
2007 年 4 月 慶應義塾大学にてクリエイティブ・コモンズ・ジャパン、慶應義塾大学 DMC 機構との共催で
「高等教育オープンコンテンツに関する知財セミナー」を開催
約 60 名の聴講者
2007 年 4 月 日本イーラーニングコンソーシアムが賛助会員として加盟 JOCW 加盟機関数:19
2007 年 5 月 スペイン、サンタンダーにて OCW 国際コンソーシアム会合開催
2007 年 6 月 台湾で開催された International Conference on Opencourseware and e-Learning に事務局代表が参加
2007 年 6 月 第 1 回 JOCW 交流会を開催(於:慶應義塾大学) 16 機関から 25 名が参加
2007 年 8 月 女子栄養大学が正会員として、クリエイティブ・コモンズ・ジャパンが賛助会員として加盟 JOCW 加盟機関数:21
2008 年 1 月 新会則にあわせ、朝日新聞社デジタルメディア局、NTT レゾナント㈱、東京電機大学出版局が賛助会員として加盟
2008 年 3 月 国連大学が正会員として加盟。
メディアサイト㈱、㈱シーディーネットワークス・ジャパン、㈱メディア・リンク、㈱デジタル・ナレッジが賛助会員として加盟
2008 年 5 月 平成 20 年度 JOCW 総会が霞ヶ関ナレッジスクェアにて開催される。
株式会社内田洋行が賛助会員として加盟
2008 年 6 月 国際基督教大学が正会員として加盟
2008 年 7 月 徳島大学 u ラーニングセンターが賛助会員として加盟
2008 年 11 月 平成 20 年度 JOCW 交流会が慶應義塾大学にて開催される
2008 年 12 月 北九州市小倉で平成 20 年度情報教育研究集会が開催され、特別セッションにて JOCW としての取り組み、および主要な OCW 公開大学の取り組みを紹介。
セミナーの様子・配布資料はこちら
2009 年 3 月 千葉大学が正会員として加盟
2009 年 5 月 平成 21 年度 JOCW 総会が慶應義塾大学にて開催される。
株式会社映像システム,ソフトバンク BB 株式会社が賛助会員として加盟
2009 年 8 月 名古屋大学で平成 21 年度工学・工業教育研究講演会が開催され、オーガナイズドセッションにおいて、「オープンコンテンツとその応用」のテーマで JOCW としての取り組み、および主要な OCW 公開大学の取り組みを紹介した。
セミナーの様子・配布資料などはこちら
2009 年 8 月 放送大学から申請された正会員としての加盟申請(実態はメディア教育開発センターの准会員からの種別変更)
日本イーラーニングコンソーシアムの会員種別変更(准会員 → 賛助会員), セレゴジャパン株式会社の賛助会員加盟が承認された。
2009 年 11 月 コリア大学(ソウル、韓国)にて第 1 回アジア地域 OCW 会議が開催され、100 名以上が参加者。日本からも 15 人が参加
2009 年 11 月 2009 年度 JOCW 交流会が内田洋行株式会社新川オフィスにて開催された。